松丸小児科アレルギー科クリニック

matsumaru allergy and children's clinic

手足口病
   【原因】コクサッキーウィルスA10型,A16型、エンテロウィルス71型などによる感染症です。
   【症状】好発年齢は4歳以下で、手足口病の人と接触し3~5日くらいすると、微熱や口内痛が出現します。
      続いて口内に水疱ができ、つぶれて口内炎になります。
      また手、足、膝、お尻にも周りに赤みを伴った皮の厚い水ぶくれ(指先を火傷したような感じ)ができます。
      この水疱はしわに沿ってできる傾向があります。熱はでても1~4日で治まり、水疱も約1週間で治ります。
   【治療法】手足口病自体には薬は効きませんし、症状もひどくありませんので、基本的にはお薬は必要ありません。
      しかし口内炎がひどいと食事が摂れませんので、刺激の少ないやわらかい食事(プリン、ヨーグルト、アイス、おかゆ、パンなど)
      としてください。食事が取れない場合は水分だけでもかまいません。
      水分も摂れない場合は氷やアイスをなめさせるとよいでしょう。あまりにもひどい場合は点滴で水分補給をします。
 
ヘルパンギーナ
   【原因】コクサッキーウィルスA1~10型,A16型,A22型のいずれかによる感染症です。
   【症状】好発年齢は10歳以下で、ヘルパンギーナの人と接触し3~5日くらいすると、急な発熱で発症します。
      熱は1~4日で治まりますが、幼小児ほど高い傾向があります。
      また口蓋垂(のどちんこ)から扁桃腺にかけ水疱ができ、つぶれて口内炎になります。3~6日で治ります。
   【治療法】ヘルパンギーナも薬は効きませんので、基本的にはお薬は必要ありません。
      口内炎がひどくなりますので、手足口病と同様の食事を摂らせましょう。
 
咽頭結膜熱(プール熱)
   【原因】主にアデノウィルス3型による感染症です。以前はプールでうつることが多かったため、プール熱という別名があります。
      最近のプールはきちんと塩素消毒されているため、家庭用のプール以外ではあまりうつりません。
   【症状】咽頭結膜熱の人と接触し5~7日くらいすると、発熱、のどの痛み、結膜炎で発症します。39℃を超える高熱が5日前後続きます。
      熱は朝はやや下がり、夕方くらいから高熱になることが多いです。
   【治療法】咽頭結膜熱にも治療法はありません。症状を抑えるお薬でつらい症状のみ抑え、自然回復を待ちます。
      結膜炎がひどいと角膜が傷つき、治ったあとまぶしいものを見ると目がチカチカするようになりますので、
      ステロイド(ホルモン剤)の点眼をします。
      のどの痛みには手足口病と同様の食事を摂らせましょう。
 
伝染性紅斑(りんご病)
   【原因】ヒトパルボウィルスB19による感染症です。
   【症状】好発年齢は小学生~高校生(とくに7~10歳)です。伝染性紅斑の人と接触し6~11日くらいすると、
      咳、鼻水などの風邪様の症状が数日続き、その後両ほほが真っ赤になります。
      続いて肩や太ももにレース様の紅斑がでます。紅斑はかゆみを伴うこともあります。
      熱はほとんどなく、あっても1~2日の微熱で治まります。
      まれに関節痛や紫斑(青タン)を伴うこともあります。妊婦さんがかかると流産の原因となります。
   【治療法】伝染性紅斑も薬は効きませんので、お薬は必要ありません。